体の中と外を若返らせる栄養素とは

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低カロリー食に体内時計を若返らせる効果があることが分かれば、老化を防ぐ効果的な方法がみつかる可能性があります。

老化の原因
 老化には四つの原因があるといわれています。まずはその原因について説明していきます。

活性酸素によるサビつき
 まず老化の原因としてあげられるのが、活性酸素による体のサビつき(酸化)です。鉄が酸化するとさびることから、体が酸化することをサビつきと呼んでいます。活性酸素は体内で病原菌やウイルスから体を守る重要な働きをする一方で、過剰に発生すると細胞を傷つけてしまいます。そうなると細胞がスムーズに働かなくなるのですが、これが酸化するということです。

 活性酸素は呼吸により体内に入った酸素だけでなく、紫外線、喫煙、電磁波、ストレス、食品添加物などからも発生します。活性酸素により細胞が酸化することが、シミやたるみなどお肌のトラブルをはじめとした老化の原因につながるのです。

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生活習慣の影響で活性酸素の値が高い状態にあっても、自覚症状は何もありません。ところがその状態を放置していると、動脈硬化が進んだり遺伝子が傷ついたりして、脳梗塞、心筋梗塞、がんなどの病気のリスクが高まります。そこで抗加齢ドックで活性酸素の値を調べてアドバイスを受ければ、病気になる前に生活習慣の改善などに取り組めます

糖化によるこげつき
 糖化は酸化と同様、老化を早める原因の一つです。
糖化とは、糖分を摂取した際に、エネルギーとして使われずに残った余分な糖質が身体の骨や血管のたんぱく質と結びついて細胞が劣化する反応のことで、これを体の「こげつき」と呼びます。糖分を過剰に摂取すると血糖値が急激に上がり、糖化しやすくなります。糖化した時に発生するAGE(終末糖化産物)という老化を促進する悪玉物質が、老化の原因になっているのです。

遺伝子の働き
 老化のスピードには個人差がありますが、その原因には長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が関係しています。この長寿遺伝子の活動が鈍ると、体内では活性酸素が蓄積される、傷ついた細胞が修復されない、といった老化現象を止めることができなくなるのです。老化のスピードを抑えるためには、長寿遺伝子を活性化させることが大切です。

甘味料糖分の過剰摂取
 甘味料、糖分を過剰に摂取する食習慣は老化の原因となります。先ほど糖化について説明しましたが、例えば清涼飲料水に含まれている人工甘味料は、通常の糖に比べて10倍の速さでAGEを作ります。ダイエットのためにカロリーの低い飲料水を飲んだとしても、人工甘味料が添加されたものでは、かえって老化を早める可能性もあります。またスナック菓子類も、小麦粉と砂糖が使われていたり油で揚げていたりする製品が多く、糖の過剰摂取につながりやすくなります。普段からスナック菓子を食べる食習慣も老化の原因の一つです。

アンチエイジングな食生活にシフト
 好ましくない食習慣が体の酸化や糖化を加速させることが分かったと思います。ではこの習慣を見直して、どのようにアンチエイジングな食生活に改善していくのか?を考えていきましょう。

食事は腹八分目で摂取カロリーをおさえる
 長寿遺伝子と老化のスピードの話をしましたが、長寿遺伝子は常に働いているわけではなく、それには何かのスイッチを押してあげる必要があります。

 そのスイッチとなるのが、空腹です。満腹になるまで食べない、摂取カロリーを減らすことで長寿遺伝子が活性化されると多くの研究によりわかってきました。

摂取カロリーを推定エネルギー必要量から25%減らす

 1日の推定エネルギー必要量を25%減らすと長寿遺伝子が活性化することがわかっています。推定エネルギー必要量は性別や年齢によって異なりますが、男性1800(kcal/日)、女性1500(kcal/日)が目安になります。

 長寿遺伝子が活性化すると、細胞が新しく生まれ変わる機能が働きだします。細胞が生まれ変わることで、活性酸素の除去、体内の老廃物の排出、シミやシワの防止など、アンチエイジングにつながるのです。

食べる順番に気をつける
 「いきなりご飯を半分食べる」といった血糖値を急上昇させる食事はよくありません。食べる順番に意識した食生活を心がけましょう。

 最初に食物繊維の多い野菜を食べてから、たんぱく質のある肉や魚を食べます。そのあとで炭水化物のご飯という順番で食べるようにしましょう。過度な糖質制限や炭水化物ダイエットをするのではなく、栄養素を取り込む順番を少し変えていくだけでも、血糖値の上昇を抑えることができます。

 また、よく嚙(か)んでゆっくり食べることで、食べ過ぎの防止、消化の促進、活性酸素の発生を減らせるなどの効果があります。

アンチエイジングに効果的な食べ物
 食生活の改善とともに、アンチエイジング効果が期待できる食べ物を積極的に取り入れていきましょう。

良質な動物性たんぱく質
 たんぱく質には肌のハリをつくるコラーゲンの材料となるアミノ酸も含まれていてアンチエイジングに効果的です。動物性たんぱく質がある肉、魚、卵を食べるようにしましょう。厚生労働省が推奨する1日あたりのたんぱく質の摂取量は成人男性: 60g、成人女性: 50gが目安です。油を使わない調理方法(ゆでる、蒸す)で、脂肪分が少ない白身魚、鶏ササミ肉などを選ぶことで、摂取カロリーを抑えることもできます。

野菜・きのこ・海藻類のビタミンやミネラル
 普段、野菜をどのくらい食べていますか?酸化や糖化を予防する野菜を食べて体の中からアンチエイジングしましょう。厚生労働省が定めた「健康日本21」では、野菜の摂取量の目標値を1日350g以上としていますが。日本人の野菜摂取量平均は276.5gです。

 野菜やきのこ、海藻には、アンチエイジングに必要なビタミンやミネラルが含まれています。1日に淡色野菜200g、緑黄色野菜100g、豆やきのこ、海藻類50gを目安に食べるようにしましょう。

 抗酸化力がある野菜には、にんじんに含まれるβカロテンや、トマトに含まれるリコピンで、肌にもよい栄養素と言われます。

 イモ類、海藻類、きのこ類には多くの食物繊維が含まれており、糖化の予防が期待できます。

大豆イソフラボン
 大豆には、イソフラボンや、植物性たんぱく質、ビタミンEなどアンチエイジングに役立つ栄養素が豊富に含まれています。

 大豆に含まれるイソフラボンには、抗酸化作用だけでなく、女性ホルモンであるエストロゲンと似た性質をもち、肌や髪の潤いを守る働きがあります。エストロゲンの分泌は、一般的に30代後半ごろから減り、閉経前後は卵巣機能の低下に伴い更に減少してしまうため、大豆イソフラボンを取り入れて補うことがアンチエイジングにつながります。納豆なら1パック、豆腐なら1/2丁を目安に、毎日食べるようにすると良いでしょう。

ナッツの植物性たんぱく質とミネラル
 アーモンドやクルミなどのナッツには「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンEが豊富に含まれています。血行を促進したり、新陳代謝を活発にしたりして、肌のターンオーバーを正常に近づけてくれるため、アンチエイジングには必須の栄養素ともいえます。

 また、ナッツが含む植物性たんぱく質は、肌やそのほかの細胞を形づくる役割をしているほか、ミネラルも豊富です。ミネラルには、肌や髪に栄養を与え、美肌や発毛を促進する効果があります。ただしナッツは脂質も多く含みますので、1日25g程度(手のひらに軽く1杯くらい)を目安に食べるようにしましょう。

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強い抗酸化作用のプロポリス
 抗酸化作用とは、つまり体内のサビつき(酸化)を予防・軽減する効果のこと。プロポリスは、ミツバチの巣に使われている物質で、ハチが樹木から集めてきた樹液とミツバチの分泌物の混合物です。プロポリスに含まれているフラボノイドには抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。プロポリスが添加されているはちみつを、食事に取り入れるのがおすすめです。

免疫力を高める発酵食品
 発酵食品も、アンチエイジングに効果的な食べ物の一つです。抗酸化物質であるカロテンやポリフェノール、フラボノイドなどは、発酵させることで体内に取り込みやすくなります。腸内環境も改善するため、免疫力を高め、抗酸化作用を持つものもあります。納豆や味噌(みそ)、漬物、ヨーグルトなどを積極的に取るようにしましょう。朝食にヨーグルト、夕食に味噌汁、というように毎日数種類の発酵食品を少量ずつ食べるのが理想です。

抗酸化作用のある栄養素を摂取する
 アンチエイジングには、「抗酸化作用」がある栄養素を意識してバランスよく食べましょう。

・ビタミンC:緑黄色野菜やフルーツ
・ビタミンE:植物油やナッツ
・ポリフェノール:プルーン、あずき、カカオ、赤ワイン、お茶 など
・ミネラル類:海藻
・カロテノイド:濃い色の野菜・黄色、オレンジ、赤のフルーツなど
アンチエイジングに効果的な飲み物
 アンチエイジングに効果があるのは食べ物だけではありません。日常的な飲み物から、体の酸化を抑えてアンチエイジングを目指しましょう。

硬水ミネラルウォーター
 アンチエイジングによい飲料水は、硬水のミネラルウォーターです。健康な人の体液は弱アルカリ性ですが、活性酸素が生じると体内が酸性に近づき、疲れやだるさにつながります。酸性に傾いた身体を元に戻すにはアルカリ性の水を飲むことが有効です。

 加えて硬水にはマグネシウムやカルシウムなどミネラルが多く含まれます。マグネシウムには血管を若々しく保つ働きがあり、カルシウムは歯や骨を丈夫に保ちます。

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 ミネラルの含有量が多い硬水の場合、飲みづらく感じたり、人によっては一時的におなかがゆるくなったりすることがあります。飲み慣れるまでは少しずつ試すようにしましょう。

緑茶
 緑茶には、抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれています。お茶の苦み成分であるカテキンもポリフェノールの一種で、抗酸化作用のほか、生活習慣病のリスクを低下する効果が報告されています。1日200ml程度(1~2杯)を何回かに分けて飲むようにしましょう。

赤ワイン
 赤ワインは長寿遺伝子を活性化するといわれるレスベラトロールを含んでおり、レスベラトロールは内臓脂肪の蓄積を抑える働きがあります。また、ポリフェノールも豊富です。ポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、血液をサラサラにしたり、動脈硬化を予防したりする効果が期待できます。効果があるからと飲み過ぎてはいけません。飲む量は1日グラス1~2杯までとし、休肝日も設けるようにしましょう。

美肌のスーパーフード「鮭」
スーパーなどでも比較的簡単に手にはいる鮭ですが、実は、知らなきゃ損なアンチエイジング食材なのです! 鮭に多く含まれるアスタキサンチンは、老化を早める活性酸素のダメージから体を守り、その抗酸化作用はトップレベル。ビタミンCの6000倍! ビタミンEの1000倍! と言われるほど。

体の内側からキレイになるアンチエイジングレシピ
 アンチエイジングに効果的な食習慣と食品についてみてきましたが、実際に生活に取り入れやすいレシピを2品ご紹介します。簡単に作れるものばかりですので、ぜひ今日の献立に入れてみてはいかがでしょうか。

1.美肌にいいピーマン+カルシウム豊富なじゃこを使った「じゃこピーマン」
 美肌効果、疲労回復効果の高いピーマンとカルシウムたっぷりのじゃこでご飯がすすみます。

【材料(2人前)】

ピーマン:5個
じゃこ:20g
かつお節:ひとつかみ
しょうゆ:小さじ1
みりん:小さじ1
ごま油:小さじ1

【作り方】

1:ピーマンは洗って種を取り、縦5mm程度の細切りにする。
2:フライパンにごま油を入れ、ピーマンがしんなりするまで炒める。
3:じゃこを加えてサッと炒め、調味料を加える。
4:調味料がなじんだら、かつお節を加えて混ぜ合わせる。
【コツ・ポイント】

仕上げにすりごまをかけても。冷めてもおいしいので、お弁当のおかずにもぴったり。

2. 血管若返り&血液サラサラ!アボカドポテトサラダ
 血管の若返り効果が期待できるにんにく・玉ねぎに、血液サラサラ効果のアボカドをプラス。

【材料(2人前)】

ジャガイモ:2個
玉ねぎ(みじん切り):1/2個
にんにく(すりおろし):小さじ1
マヨネーズ:大さじ2
アボカド:1個
レモン汁:小さじ1
粒マスタード:小さじ1
塩・黒こしょう:適量

【作り方】

1:アボカドは皮と種を取り除き、2cm角に切って変色を防ぐためにレモン汁をかけておく。
2:皮をむいたジャガイモをゆでて熱いうちに粗くつぶし、玉ねぎ、にんにくと混ぜる。
3:1の粗熱が取れたら、アボカド、マヨネーズ、粒マスタードを入れて大きく混ぜ、塩コショウで味を調える。
【コツ・ポイント】

 ジャガイモが熱いうちに玉ねぎと混ぜることで、玉ねぎに少し火が入り、辛みが和らぎます。

アンチエイジングは日々の食事から
 老化を予防するには、体の酸化と糖化になりにくい食べ物を選ぶこと、食事の量や食事の時間に注意することが大切だと分かりました。アンチエイジングを意識した食事をすることは、美肌、美容に効果があり、若々しい健康な姿(見た目)を保てるだけでなく、生活習慣病の発病リスクを下げ、健康的な身体と精神を維持することにもつながります。

 心身ともに健やかな日常生活が送れるように、少しずつ食事や食生活を見直していきましょう。

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