雑貨や衣料品に食品と、日常生活に必要なあらゆるものがそろう「100円ショップ」。多くの商品を100円(税抜)で買えるというわかりやすさから、訪日外国人の定番ショッピングスポットのひとつとなっています。
ただ、いまはもう安いだけの100円ショップではありません。
ここ数年で商品のクオリティが飛躍的に向上。プチプラとは思えないほど、おしゃれで実用的なアイテムがそろうショップとなりました。
今回はそんな100円ショップに魅了された外国人を対象にアンケート調査を実施。すると「なぜこんなに高品質のアイテムが100円なの?」とショックを受ける人も少なくありませんでした。
「買ってよかった商品」や「気に入っているポイント」などを、詳しくお答えいただきましたので、さっそく、「買ってよかったおすすめの100均グッズ」についてご紹介していきます。
お土産にぴったりな「和風小物」/イタリア出身
多くの訪日外国人が絶賛していたのが和風小物。やはりその国らしさが出る商品には注目が集まるようですね。
お箸や箸置き、うちわに扇子、靴下といった和柄の小物は、家族や友人用へばらまく用のおみやげにぴったり。100円の商品には見えないので、高そうな品だと喜んでもらえるのがありがたいです。
とくに大型店は和柄グッズや日本風な商品の取り扱いが多いので、お土産を買う時に重宝しています。(イタリア出身)
家族と友人のお土産用にお箸をたくさん買いました。(韓国出身)
日本らしい和柄の食器やお椀、お盆などを購入。自分用はもちろん、イタリアの友人に配るお土産としても買いました。(イタリア出身)
観光地に売っているような本格的な和雑貨もいいですが、たくさんの方に買うなら100円ショップが正解かもしれませんね。
確かに都心の大型店は、インバウンド向けに和雑貨を扱うところが多い印象があります。
なかでも代表的なのは、アルカキット錦糸町のダイソー内にあるコンセプトショップ「わ菜和なKURASHI」です。
和食器やお箸、和柄のマスキングテープに食品サンプルなど、あらゆる日本らしい商品が100円で販売されています。
日本土産をできるだけリーズナブルにと考えるなら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
おやつは100円ショップで買う!/スウェーデン出身
店舗によって品ぞろえは異なりますが、ほとんどの店でお菓子やドリンク、インスタント食品といった食料品を取り扱っています。驚くべきは、これらのほとんどが100円なこと。そのリーズナブルさに感動する外国人の声をまとめてみました。
おやつはだいたい100円ショップでそろえますね。ドライフルーツやポテトチップス、チョコレートを買って、ドリンクはインスタントのコーヒーや紅茶。普段持ち歩くミネラルウォーターや炭酸飲料も100円ショップですよ。(スウェーデン出身)
お菓子やジュースはだいたい100円ショップ。コンビニやスーパーでは定価で販売されていますが、100円ショップならすべて100円の均一価格で売られています。なかには定価だと150円以上する商品も100円で売られているのが驚きですよね。(中国出身)
大好きな「甘酒」が100円だったからお土産用に大量に買いました。韓国にいる家族や友人に大人気で、また買って来てくれって頼まれてる。
韓国にもお米のジュースで「シッケ」と呼ばれるお米の発酵飲料があるけど、アルコールがまったく入っていないので甘酒とは香りや味が全然違う。しかもこれが100円で買えるなんて感動。(韓国出身)
スーパーやコンビニでおなじみの有名メーカーのお菓子も100円で買えるのはうれしいですよね。小さいお菓子は複数個で100円になる商品もあり、選ぶだけでも楽しくなってしまいます。
優秀すぎる「ステーショナリーグッズ」/イタリア出身
昔に比べてかなり質が上がったステーショナリーグッズ。
以前はあまり発色のよくない色鉛筆や、インクが出にくいボールペンも少なくありませんでしたが、いまでは100円とは思えないほど高品質でおしゃれな文房具が販売されています。
デザインがすべてかわいいし、100円とは思えないレベルの品質。
母国では簡素なノートでも500円はするし、デザインによっては1,000円以上する物もあるので、100円でかわいいの文房具が買えるのはとても嬉しいです。ボールペンもとても書きやすいです。(イタリア出身)
一時帰国のときは、文房具などの雑貨類を全部100円ショップでそろえています。スペインを出国するときに家族や友人に譲れば無駄にならないし、100円のものばかりだからお互い気兼ねなく使えますしね。(スペイン出身)
100円ショップの文房具のクオリティが上がったためか、アンケートのなかでも文房具に関する意見がたくさんありました。とくにペンやノートにファイル、ポストイット、マスキングテープなどが人気のようですね。
女性に大ヒット「ヘアアクセサリー」/スウェーデン出身
最近の100円ショップは、今風なおしゃれグッズも充実。なかでもヘアアクセサリーが女性の間でヒットしているみたいですよ。
わたしは「ヘアアクセサリー」集めにハマっています。100円なのにどれもクオリティの高いものばかりでびっくり。
スウェーデンは物価が高いので、1,000円以上で売られていてもおかしくないです。でも100円ショップの安さに感激してしまって、すでに10個は買ってしまったわ。(スウェーデン)
コーディネートのアクセントになるヘアアクセは何個あっても欲しくなってしまいますよね。ヘアゴムにバレッタにシュシュ…と、来シーズンも新作が楽しみです。
消耗品なのに「衣料品」が洒落すぎてる/マレーシア出身
おしゃれグッズといえば、衣料品や服飾小物も充実しています。日本に長らく住んでいるマレーシア出身の方は、その品ぞろえやクオリティに感動したそうです。
子どもの下着や靴下といった消耗品は100円ショップで十分。成長が早いので、手袋やマフラーなどの季節物はワンシーズンしか使わないことを前提に安く抑えています。
デザインが豊富でおしゃれなものも多いので、選ぶのがとても楽しい。母国マレーシアにも100円ショップがありますが、日本のようなこだわったデザインはなかなかないので驚きました。(マレーシア出身)
プチプラに見えないようなおしゃれなものばかり!汚れがちなお子さんの外遊びにも気兼ねなく使えるのがいいですね。
調理時間を短縮できるアイデアグッズが好き/マレーシア出身
年々、100円ショップの「キッチングッズ」が進化しています。より実用的に、スタイリッシュになっていく商品展開から目が離せません。
100円ショップの調理器具を集めています。いままで購入したのはピーラーやお玉に菜箸、トング、シリコン製のボウルとザル。ピーラーは100円と思えないほど丈夫で野菜の皮がきれいに剥けます。
お玉や菜箸はシリーズでそろえたので、キッチンがすごくおしゃれになった気分。シリコン製のボウルとザルは電子レンジで加熱OKなところが気に入っています。調理時間を短縮できるアイデアグッズが好きで、見つけるとついつい買ってしまいます。(マレーシア出身)
愛用中のピーラーは、プラスチック製のT字型の柄が軽くて持ちやすいし、ステンレス製の刃は手入れをしなくても抜群の切れ味を保ってくれます。
スペイン料理に欠かせないジャガイモやニンジン、きゅうり、マンゴーなどにピーラーは必須なので、毎日の料理に役立っています。(スペイン出身)
「仕切り」や「ピックスティック」など、お弁当に使えるようなグッズををよく買っています。このクオリティのアイテムを母国では絶対100円では買えないし、お弁当商品やキッチングッズは売っているところすら少ない。日本の100円ショップはなんでもそろうので助かっています。(イタリア出身)
ピクニック用のお弁当箱にタッパー、使い捨てのスプーン・フォークに割り箸、紙コップなどを買いました。ほかにも、しゃもじとか、ほとんどの台所用品を100円ショップでそろえていますよ。(スウェーデン出身)
プレゼント用と自分のお弁当用にラッピング袋をよく買います。主にサンドイッチやフルーツの持ち歩きに使っていますが、これに入れるだけで可愛らしくおいしそうに見える気がします。
大・中・小とサイズのバリエーションが豊富なのもいいですね。たまに柄がついているものも買うのですが、誤った英単語や英文が書いてあるのを見つけるのも面白いです。(アメリカ出身)
季節によってはクリスマスやバレンタインデーなど、どこのお店でもラッピング売り場が盛り上がっていますよね。毎年展開されている新作もかわいすぎて、どれを買うか悩んでしまいます。
貼るだけカンタン!「便座シート」に感激/イタリア出身
同じく実用的なアイテムとして、バス・トイレグッズにハマっている意見も多く聞こえてきました。
母国イタリアにいたころはトイレの便座を暖かくするなんて概念はなかったから、冬の寒い朝に陶器の便座に座っては、毎日「冷たい!」って声を上げていました。
「便座シート」なんて最初はいらないと思っていたけど、いまではなくてはならない存在になってしまったんです。冬はふわふわの起毛素材が冷たい便座から守ってくれるし、夏用シートはさらっとして快適。洗って繰り返し使えるし、これが100円なんて最高!(イタリア出身)
最近は便座シートだっておしゃれ。ペーパーカバーやマットも統一すれば、高級感あふれるトイレ空間のできあがりです。
ダイソーの「お風呂に浮かべるバスライト」を買いました。 ライトが自動で7色に切り替わって幻想的。バスライトを浮かべているだけなのに、まるで自分の家のお風呂ではないようなお洒落さです。柔らかい光でリラックス効果もあります。(スペイン出身)
たった100円でこんなにおしゃれなバスタイムに早変わり。なんて有意義な100円の使い方なのでしょうか…!
国籍問わず使えそうなアイテムが目白押しでしたね。
ちなみに「100円ショップのどんなところが好きですか?」と質問したところ、「商品のバリエーションが豊富」「高品質」「見ているだけでも楽しい」という声が多数聞こえました。あとはなんといっても、ほとんどのアイテムを「100円で買える」という点ですね。
店舗数の多さからか「ダイソー」の利用者が多い印象でしたが、そのほか「セリア」「キャンドゥ」「シルク」「ワッツ」などを支持する声も多かったです。
どの店鋪も地域に合わせた系統や品ぞろえを行なっており、特に外国人観光客の多い地域では、さまざまなインバウンド対策を行なっています。
なかでも東京ソラマチのダイソーでは、2019年より中国人向けの決済サービス「Alipay」や「WeChatPay」対応レジを導入したのだそう。
ほかにも電子マネーに対応する店舗が増えつつあり、IT化の加速とともにさらなる外国人利用者の集客が見込まれています。今後成長が予想されるグローバルな商品展開にも期待したいですね。